薪を割る喜びを知っているか? モーラナイフ・コンパニオンHDのタフネス
著者:ゲンゾウ

薪を割る喜びを知っているか? モーラナイフ・コンパニオンHDのタフネス

繊細なナイフなんざ、俺のサイトには似合わねぇ。
欲しいのは、薪の節に食い込んでもびくともしない太い背骨(ブレード)だ。
安くて強くてよく切れる。
モーラナイフ、こいつがいれば焚き火は成功だ。

遠慮なき実力主義

ブッシュクラフト(野営工作)を始めたいなら、まずはMorakniv Companion Heavy Duty(モーラナイフ・コンパニオン・ヘビーデューティー)を買え。
四の五の言わずに、これを買っておけば間違いない。
世の中には数万円、いや数十万円するカスタムナイフもある。
確かに美しいし、芸術品だ。
だが、お前はそれを泥まみれにし、石の上で叩き、木のヤニでベトベトにできるか?
「刃が欠けたらどうしよう」とビクビクしながら使うナイフに、命は預けられない。

道具ってのは、使ってなんぼだ。
モーラのヘビーデューティーは、驚くほど安い。
だからこそ、遠慮なく使い倒せる。
「壊れたら買い直せばいい」という安心感(実際にはそう簡単に壊れないが)が、お前の行動を大胆にする。
その大胆さが、技術の上達には必要なんだ。

叩き、割り、削る

このナイフの最大の特徴は、3.2mmという刃厚にある。
普通のナイフより分厚い。
これは「バトニング(薪割り)」をするための厚みだ。

俺の使い方を見てろ。
太い薪の上にナイフの刃を当てる。
その背(ミネ)を、別の太い木で思い切り引っぱたく。
ガン!ガン!という乾いた音が森に響く。
普通なら刃が折れそうな衝撃だが、コイツはびくともしない。
メリメリと音を立てて薪が裂け、真っ二つに割れる。
この瞬間の、手に伝わる衝撃と破壊の快感。たまらねぇな。

割った薪をさらに細くし、最後は「フェザースティック」を作る。
薪の角を薄く削り重ねて、着火剤代わりにする技術だ。
箱出しの状態でも恐ろしいほど切れるスカンジグラインド(刃の形状)のおかげで、面白いように木が削れる。
薄い羽根がクルクルとカールしていく様は、見ていて純粋に楽しい。
グリップもラバー製で、濡れた手でも滑らねぇ。
力が逃げないから、硬い木でもグイグイ削れる。

鉄の匂いと記憶

このナイフの鋼材はカーボンスチール(炭素鋼)だ。
ステンレスと違って、手入れをサボればすぐに錆びる。
だが、その「手のかかる」ところがいい。
使った後は脂を塗り、時々は研いでやる。
そうやって手をかけることで、ただの工業製品が「俺のナイフ」になっていく。

研ぎ減って形が変わったブレード。
焚き火の熱で少し溶けたかもしれないグリップ。
その一本一本の傷に、あの日のキャンプの記憶が刻まれている。
「あの時は雨だったな」「あの堅い広葉樹には苦労したな」
ナイフを見れば、思い出せる。

森に入ったら、自分の身は自分で守る。火は自分で熾す。
そのための最初の武器がこのナイフだ。
傷だらけになったブレードを見て、ニヤリと笑えるようになったら、お前も一人前の野営人だ。
カッコつけてないで、泥臭く行こうぜ。


[商品リンク: Morakniv Companion Heavy Duty]

この記事を書いた人

ゲンゾウ

「不便を楽しめないなら、山になど来るな。」

便利すぎる現代社会に背を向け、ナイフ一本で森に入浸る頑固な古参キャンパー。

道具は「使う」ものではなく「育てる」もの。

傷の一つ一つに物語を見出し、手間暇かけることを至上の喜びとする。

口は悪いが、自然への敬意と初心者の安全には人一倍うるさい。