刃物ってのは、「切れる」から安全なんだ。
逆に一番危ないのは、切れ味の落ちたナマクラだ。無理な力が入る、刃が滑る、そして怪我をする。
だから俺は口を酸っぱくして言う。
「道具を使う前と使った後、必ず研げ」と。
だが、山の中にデカい砥石を持っていくわけにもいかん。
そこでこいつの出番だ。
Hultafors(ハルタホース) アウトドア 斧用 砥石 グラインディングストーン。
見た目はただの丸い石ころだが、こいつが現場では最強の相棒になる。
こいつを選べと言うには、もちろん理由がある。
まず、この「丸い形状」が理にかなってるんだ。
普通の四角い砥石は、刃物を砥石の上で動かすだろ?だが、斧や鉈(なた)のような長くて重い道具はそうはいかん。
逆に、刃物を固定して、砥石の方を動かすんだ。その時、このパックのような握りやすいディスク型が圧倒的に使いやすい。指に馴染み、微妙な角度調整も効く。
そして「Dual Grit」、つまり表と裏で粗さが違うのもいい。
欠けちまった刃先を整える粗い面(Coarse)と、仕上げ用の細かい面(Medium)。これ一つで、現場でのリカバリーから、最後のエッジ仕上げまで完結する。水も油も要らねぇ。まあ、俺は唾を吐きかけて使うこともあるがな。それで十分だ。
昔、ある若造がキャンプで薪割りをしていた時だ。
そいつの斧はボロボロで、薪に食い込みもしねぇ。力任せに振り回して、危うく自分の足を叩きそうになってた。
俺は黙って斧を取り上げ、ポケットからランスキーパックを取り出した。
シュッ、シュッ、シュッ。
静かな森に、石と鉄が擦れ合う音だけが響く。あの時間はいいもんだ。道具と対話してるみてぇでな。
5分も研げば、刃先は鈍く光を取り戻す。返した斧で、若造はスコーンと薪を割った。「すげぇ!」と目を輝かせてな。
道具の手入れってのは、面倒な作業じゃねぇ。儀式だ。
火を起こす前の、あるいは使い終わった後の、心を鎮める儀式なんだよ。
自分の命を預ける道具だろ? 敬意を払ってやれ。
錆びたり欠けたりしたまま放っておくのは、自分自身を粗末にしてるのと同じことだ。
ハルタホースは安いもんじゃねえ。
だが、こいつで研ぎ澄まされた斧の一撃は、プライスレスだ。
ポケットにひとつ放り込んでおけ。
いざという時、切れる刃物がどれだけ頼もしいか、嫌というほど思い知るはずだ。
